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関電、歴代首相7人に年2千万円献金 元副社長が証言(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/14/senkyo169/msg/172.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 7 月 28 日 08:36:05: igsppGRN/E9PQ

関西電力の政治献金について明かす内藤千百里氏=2日、大阪市北区、竹花徹朗撮影


関電、歴代首相7人に年2千万円献金 元副社長が証言
http://www.asahi.com/articles/ASG7N029QG7MUUPI00B.html
2014年7月28日03時41分 朝日新聞


【動画】関西電力の政界工作について話す内藤千百里・元副社長=竹花徹朗撮影
http://www.asahi.com/articles/ASG7N029QG7MUUPI00B.html


 関西電力で政界工作を長年担った内藤千百里(ちもり)・元副社長(91)が朝日新聞の取材に応じ、少なくとも1972年から18年間、在任中の歴代首相7人に「盆暮れに1千万円ずつ献金してきた」と証言した。政界全体に配った資金は年間数億円に上ったという。原発政策の推進や電力会社の発展が目的で、「原資はすべて電気料金だった」と語った。多額の電力マネーを政権中枢に流し込んできた歴史を当事者が実名で明らかにした。

 内藤氏が献金したと証言した7人は、田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登の各元首相(中曽根氏以外は故人)。

 内藤氏は47年に京大経済学部を卒業し、関電前身の関西配電に入社。62年に芦原(あしはら)義重社長(故人)の秘書になり、政財界とのパイプ役を約30年間務めた。関電の原発依存度は震災前は5割を超え業界でも高く、原発導入を円滑に進めるには政界工作が重要だったという。

 内藤氏は2013年12月から今年7月にかけて69時間取材に応じ、11年3月の東京電力福島第一原発の事故について「政府の対応はけしからん」「長年築いてきた政・官・電力の関係に問題があった」と指摘した上、多額の政治献金を電気料金で賄ってきた関電の歴史を詳細に語った。

 さらに「関電には芦原さんが直接、総理大臣や党の実力者に配る資金があった。トップシークレットだった」と証言。首相や自民党有力者らに毎年2回、盆暮れのあいさつと称して各200万~1千万円の現金を運ぶ慣行があったと明かし、授受の様子や政治家の反応を細かく語った。

 当時は政治家個人への企業献金は法律で禁止されていないが、電力各社は74年、「政治献金分まで電気料金を支払いたくない」という世論を受けて企業献金の廃止を宣言。内藤氏は当時の業界は「そんなことを出来るわけがない。政治家を敵に回したら何も動かない」という雰囲気だったとし、その後も政治献金を水面下で続けたと証言した。

 献金の理由は「一に電力の安泰。二に国家の繁栄」とし、「天下国家のために渡すカネで、具体的な目的があったわけではない。許認可権を握られている電力会社にとって権力に対する一つの立ち居振る舞いだった。漢方薬のように時間をかけて効果が出ることを期待していた」と強調した。

 関電広報室は「承知していない」と取材に答えた。(藤森かもめ、村山治)

■元首相側は否定

 内藤氏が献金したと証言した7人の元首相側は取材に対し、「そのような事実はないと思う」「わからない」などと答えた。

 政治資金規正法は金権スキャンダルのたびに改正を重ねた。ロッキード事件後の1980年に政治家個人が受けた献金の収支報告が義務化され、リクルート事件や東京佐川急便事件を受けて99年に政治家個人への企業・団体献金が禁止された。99年までは政治資金収支報告書に記載していれば問題ないが、記載の有無は取材で確認できなかった。

     ◇

■痛烈な自己批判、過去に例ない

 《歴史の関係者から話を聞き取る「オーラルヒストリー」第一人者の御厨貴東大客員教授の話》 電力を独占供給する巨大公益企業の政界工作を中枢の元役員が明かした衝撃の告白だ。これほど痛烈な自己批判は過去にない。歴史をこの国に記録として残そうとする勇気ある行為だ。

 関電は電気料金を使って政治家を値踏みし、政界のタニマチ的存在になっていた。巨額献金が独占支配を強め、自由化を嫌がる自己改革のできない組織にさせたに違いない。内藤氏は電力業界に誤りはないと信じてきたが、原発事故で過信だったと気づいた。関電にとって目指すべきモデルで超えるべき対象だった東電の事故は、裏方仕事が国家のために役立つと信じてきた彼の価値観を画期的に変えたのだろう。

 電力を各地域の独占企業が担い続けていいのか。この告白は業界への戒めであり、世論への問いかけだ。


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関電からの2千万円 元首相側「初耳」「わからない」
http://www.asahi.com/articles/ASG7T7S9RG7TULZU00P.html
2014年7月28日03時51分 朝日新聞

 関電の内藤元副社長の証言に対し、中曽根康弘元首相の事務所は取材に「秘書官は故人で当時をわかる者が事務所にいない。そういうことはなかったと思う。元首相本人は高齢のため確認していない」。本人への確認を再度求めたが、27日までに回答はなかった。

 田中角栄元首相の長女真紀子氏の事務所は「関係者に確認したが初耳との答えだった」。三木武夫元首相の長男啓史氏は「そのような事実はなかったと思う。当時の秘書官は故人となり確認は難しい」。福田赳夫元首相の長男康夫元首相は「わかりかねる」とした。

 大平正芳元首相の秘書官だった森田一氏は「盆暮れに私邸に来たことはある。1千万円の授受は初めて聞いた」。会計担当だった小国宏氏は「私邸で受け渡しはなかったと思う。関電東京支社で内藤さんから金を受けた記憶はある。関電宛ての数団体の領収書を送った。政治資金ルールを守っていた」。鈴木善幸元首相の秘書官だった材津昭吾氏は「面談を依頼された記憶もない」。竹下登元首相の弟亘氏は「そういう話は聞いたことがない」とした。



②中部電、4県の知事候補に裏金 愛知前知事認める砂押博雄、板橋洋佳2014年7月21日 朝日新聞写真・図版中部電力による県知事選への裏金供与中部電力(本店・名古屋市)の元役員が4県の知事選候補側 に対し、建設会社に工面させた裏金から計約3千万円を自ら手渡したと朝日新聞に証言した。このうち愛知県の神田真秋前知事(62)が取材に授受の一 部を認めた。中 部電力、政界に裏金2.5億円 元役員が証言(原発利権を追う)知事選は建設会社、便利な裏金だった元役員は中部電で政界工作を長年担当し、2004年までの約20年間に少なくとも2億5千万円を取引先の建設会社などに工面させて簿外で 管理し、政界対策に充てたと証言。見返りに原発工事などの発注額に上乗せしたと証言しており、電気料金で政界対策資金が賄われた可能性 がある。この裏金の中から、神田氏が初当選した1999年と再選した2003年の知事選告示前、いずれも面会の予約をして愛知県内の神田氏宅を訪 問し、現 金300万円と500万円を本人に直接手渡したと証言。03年の500万円は大手建設会社5社に100万円ずつ工面させ、建設会社名も神田氏 に伝えた。領収書は受け取っていないという。神田氏は当時、地元有識者から電力事業のあり方を聞く「中電懇話会」のメンバー。元役員は「懇話会メンバーでもある愛知県知事は他県の知事に比べ 重要だっ た」と説明した。神田氏は取材に「金額は記憶にないが、1回は受け取ったと思う。99年という印象がある。03年の記憶ははっきりしない」と授受の一部を 認めた上、「電力事業に関する依頼はなかった」と強調した。 元役員は神田氏を含め80~00年代に中部電管内のうち4県であった知事選で候補者の親族、選対幹部らに1回200万~500万円を手渡 したと証 言。総額は約3千万円で、相手側から要請されたこともあったという。元役員は「知事にそっぽを向かれたら電力事業が立ちゆかない」と話す。中部電広報部は取材に「承知していない」と回答。神田氏を除く知事選候補や選対幹部らは「知らない」「記憶にない」と答えた。(砂押博 雄、板橋洋佳)