参院やっぱり当てにならぬ?
積立金運用 官僚 意のまま
良識の府 役割放棄 「早く成立」だけに腐心
公聴会もなし 有権者自覚を
政治評論家の森田実氏は、こう断言した。
「官僚をチェックできず、複雑な年金制度を勉強することもせず、国民に負担だけを課す参院議員は、7月の選挙で落選させなければならない。有権者の自覚が問われる選挙だ。」
追い詰められた「総理大臣のウソ」
週刊ポスト 6/4 本誌ゲラを官邸が《事前検閲》
小泉首相
『年金廃案』を決断
「任意加入なのだから、国民年金に入る必要はなかった。私には全く責任はない」――小泉首相はこの一言で総理大臣という国家の格式、権威と尊敬されるべき見識のすべてを失い、否定した。まさに自己保身の感情論にすぎないが、驚くべきは、“社会の木鐸”を自称する大新聞までが「任意加入の時期まで責任を問うのはおかしい」との論説で轡を並べ、小泉首相を援護している。しかも、それに惑わされて国民の間からも「未加入だの、未納だのどっちでもいいことで、早く年金改革の本質を論議すべきだ」というしたり顔の言い方がある。未加入・未納問題を避けてどこに改革の本質があるというのか。強気の裏で、小泉首相は内心、“もはやこれまで”とガックリ膝を折った。